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2011年08月16日(火)

■『事業承継税制の柔軟な運用を~4商議所要望』

大阪・名古屋・京都・神戸の4商工会議所は、「経済復興と中小企業関係施策に関する要望」を内閣総理大臣、経済産業大臣はじめ政府関係機関・与党幹部などに建議した。

4会議所の共通認識として、東日本大震災による広範囲の被害や電力不足、訪日外国人観光客の激減等が日本経済の全体に深刻なダメージを及ぼしているとして、成長戦略の再構築を求めるとともに、中小企業税制の拡充等支援の必要性を強調している。

 まず、平成23年度税制改正大綱で盛り込まれた法人実効税率及び中小法人の軽減税率の引下げを、遅くとも平成24年度改正での確実な実現を要求。軽減税率の適用所得額も、現行800万円から1500万円への引上げを求めている。また、会計検査院が中小法人の法人税軽減措置及び租税特別措置の適用範囲を縮小すべきとの意見に、ある特定年度のいくつかの事例に限られていると指摘、適用範囲の縮小に強く反対している。

 また、「非上場株式に係る相続税・贈与税の納税猶予制度」は、適用要件が厳しい。中小企業の事業承継は、産業基盤や雇用の受け皿等地域に大きな役割を果たすもので、この火を絶やしてはならないとし、

1)一定以上の売上・利益減少が生じた場合に、雇用要件を緩和できる規定の創設、2)納税猶予が取り消された場合の延納、物納の選択を認める措置の創設 、3)取引相場のない株式の評価方法の抜本的見直し、を要望している。

 さらに、経営者の高齢化による後継者難や厳しさを増す消費環境といった課題に直面し、また地域社会を支えまちづくりの担い手でもある商店街の活性化に向け、「中心市街地活性化のための税制措置の拡充」、「商店街アーケード等の建設・維持管理にかかる分担金への非課税措置」など、商業関連予算の拡充及び税制措置の構築要望している。

 同建議の全文は↓

http://www.osaka.cci.or.jp/Chousa_Kenkyuu_Iken/Iken_Youbou/k4s230801.pdf

■『復活の可能性が出てきた「年少扶養控除」』

平成22年度税制改正で廃止された「年少扶養控除」復活の可能性が出てきた。

年少扶養控除は、16歳未満の扶養親族に対して所得税38万円、住民税33万円を控除する制度だったが、民主党政権の目玉政策の一つである子ども手当の導入に伴い、これとの見合いで平成22年度税制改正により廃止され、平成23年分以後の所得税(住民税は24年度分以後)から適用されることになった。

 ところが、子ども手当の見直しで、民主・自民・公明の3党が8月4日に合意したことから、年少扶養控除復活が浮上してきた。

 問題は、見直し後の子ども手当(児童手当)に年収960万円(夫婦と児童二人世帯)の所得制限を設けたこと。見直し後の手当が23年度10月分(24年2月支給分)から実施されるのに対し、所得制限の実施は24年度(6月分)からの予定だが、年少扶養控除廃止のままでは所得制限世帯は負担増となってしまう。

 そこで、「所得制限世帯における所得税及び住民税の扶養控除(所得控除)の廃止による減収に対する必要な税制上、財政上の措置を検討し、平成24年度から所要の措置を講じるものとする」とするとともに、「所得制限世帯も含めた扶養控除のあり方について、平成24年度税制改正までに総合的に検討する」との合意も盛り込まれた。

 3党合意には扶養控除とあるだけで「年少扶養控除」の文言は明記されていないが、自民党は年少扶養控除復活に積極的だ。