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2011年08月09日(火)

■『滞納整理で200件の訴訟提起と5人を滞納処分免脱罪で告発』

 さきごろ国税庁が明らかにした平成22年度租税滞納状況では、新規滞納の抑制及び滞納整理の促進により滞納残高が12年連続して減少したことわかったが、この滞納整理の促進の一翼を担っているのが、“原告訴訟の積極的提起”と“滞納処分免脱罪による告発”の活用だ。

 通常の滞納整理では処理進展が図られない事案に対して行う対抗措置である原告訴訟に関しては、22年度は平成に入り過去最多となった21年度の226件には及ばなかったものの200件の訴訟を提起。

訴訟の内訳では、「差押債権取立」25件、「供託金取立」12件、「債権届出ほか」153件のほか、特に悪質な事案で用いられる「名義変更」及び「詐害行為」が10件とこの5年間で最も多い件数となっている。そして、係属事件を含め終結した225件全てで勝訴している。

 また、滞納処分免脱罪(国税徴収法187条)は、財産の隠ぺい等により滞納処分の執行を免れようとする悪質な滞納者について適用するもので、罰則は3年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金に処し、又はこれを併科とされている。

22年度は2事案(5人)を同罪で告発しており、滞納会社の実質経営者が差押えを免れる目的で関連会社が滞納会社の地位を取得したように仮装した上で、滞納会社の売掛金を関連会社の預金口座に振り込ませていたケースでは、実質経営者は逮捕・起訴されて懲役1年6ヵ月、罰金50万円(執行猶予3年)が確定している。

 国税当局では、今後も滞納者の実態に応じて、原告訴訟の提起や滞納処分免脱罪を適用して対処していく方針だ

■『課税自主権活用へ大阪府研究会が中間報告』

 税収が低迷し、社会保障費をはじめとする義務的経費が年々増大するなか、課税自主権の活用について研究するために大阪府が設置していた「課税自主権活用研究会」(座長/田中治・同志社大学教授)は、このほど中間報告をまとめた。

 大阪府では1990年度に1兆4731億円あった税収がバブル崩壊やリーマンショックなどの影響を受けて、2010年度には9788億円(当初予算分)と当時の約3分の2に落ち込んでいる。「大阪都」などの制度改革構想の提唱で知られる橋下徹知事だが、足元の財政基盤は脆弱なのが現実だ。

 こうしたことから地域主権の実現を通じて府財政構造の抜本改革を進めるとともに財政健全化団体に陥らないよう、昨年10月、「財政構造改革プラン」を策定。これを受けて同年12月、学識経験者6人からなる課税自主権活用研究会を設置して超過課税や法定外税の具体的検討を進めていたもの。

 今回の中間報告ははまず課税自主権を活用した場合の受益と負担のあり方や税収の使途に関する考え方をまとめ、使途については、1)新規事業、2)既存事業、3)財政健全化に充てる場合に分けて整理した。

課税自主権行使の具体的な提言にまでは踏み込まなかったものの、議論の俎上に上っている超過課税としては個人府民税・自動車税、法定外税では産業廃棄物関連税、ホテル税、パチンコ税、ペット税が上がっている。