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2011年07月26日(火)

■『B型肝炎訴訟の「基本合意」による和解金等は非課税』

 B型肝炎訴訟については、札幌地裁から示された所見に基づき、本年6月28日に国と全国原告団・弁護団の間で基本合意書が締結された。

今後、国と和解が成立した人から順次、和解金等が支払われるが、1)所得税の課税関係は生じない、2)和解対象遺族が支払を受ける和解金等について、相続税の課税関係は生じないとしてよいかとの厚生労働省の照会に対し、国税庁は課税部長名で非課税として取り扱う旨回答した。

 B型肝炎訴訟においては、先行訴訟である2006年最高裁判決で、集団予防接種等(集団予防接種及びツベルクリン反応検査をいう)における注射器の連続使用によるB型肝炎ウイルスの感染について国の責任が認められ、その後、「基本合意書」の締結に基づいて、各原告と個別に和解協議を進め、和解が成立した人(和解対象者)から順次、国から和解金等を支払うこととなる。

 和解金は、損害賠償金又は見舞金としての性格を持つものと考えられることから、所得税法第9条第1項第17号及び同法施行令第30条に規定する非課税所得に該当、除斥期間を経過した無症候性キャリアに支払われる検査費用等も、損害賠償金としての性格を持つものと考えられ、和解金と同様に非課税所得に該当、母子感染、父子感染及びジェノタイプに関する検査費用も、一時的な立替払いにすぎず、所得税の課税関係は生じない。

 和解対象遺族に支払われる和解金等についても、損害賠償金又は見舞金等に相当するものとして遺族に対し直接支払われるもので、相続財産には該当せず、また、一時金として支払われるものであり定期金でもないため、相続税法第3条第1項第6号に規定するみなし相続財産にも該当しないこととなり、和解対象者に対する支払いにおけるのと同様に相続税の課税関係は生じないものとする見解に対し、国税庁もこれを認めている。

 同文書回答は↓
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/bunshokaito/shotoku/110704/index.htm

■『相続税連帯納付義務制度を改正』

 平成23年度税制改正では、相続税の連帯納付義務者が連帯納付義務を履行する場合の延滞税について、原則として利子税に代えるとする軽減規定が設けられた。利子税は4.3%(4%+日銀の基準割引率0.3%)。平成23年4月1日以後の期間に対応する延滞税に適用する。

 相続税の連帯納付義務は、「同一の被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した全ての者は、その相続又は遺贈により取得した財産に係る相続税について、当該相続又は遺贈により受けた利益の価額に相当する金額を限度として、互いに連帯納付の責めに任ずる」とする制度(相続税法34条)。

自分が相続した分の相続税を納めていても、他の相続人がその相続分を納めていない場合は、連帯して納付する義務がある。

 このため、他の相続人が相続税の延納をしている場合は、延納税額の完納まで連帯納付義務が続き、また、延納税額を滞納すれば、当初2か月間は4.3%、その後は14.6%の延滞税が連帯納付義務者に課されていた。  一方、連帯納付義務者から相続税を徴収しようとする場合には、税務署長は連帯納付義務者に対して納付通知書による通知をしなければならないとする規定が設けられた。

施行日(6月30日)以後に納期限が到来する相続税について適用する。