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2011年07月12日(火)

■『震災被災地の23年分路線価は調整率を加味して秋に公表』

 国税庁が7月1日に公表した平成23年分の路線価及び評価倍率を記載した路線価等によると、全国約36万地点の今年1月1日現在の標準宅地の平均路線価は3年連続の下落となる3.1%のマイナスとなった。

しかし、再開発地域や大型ショッピングセンターをはじめとする複合商業施設などでは上昇地点も現れるなど下落幅は前年分(4.4%下落)と比べると1.3ポイント縮小しており、下げ止まり感が出ている。

 また、都道府県庁所在都市の最高路線価でも、若者に人気のある「パルコ」の出店により福岡県の「福岡市中央区天神2丁目」が1.1%上昇した以外は軒並み減少しているが、31都道府県で前年分より下げ幅が縮小した。路線価全国一は、1平方メートル当たりの価格が5.2%減少の2200万円となったものの昭和61年分以降26年連続となった東京・銀座5丁目の鳩居堂前で、新聞紙1枚当たりの土地の価格は約970万円、ハガキ1枚サイズでも約33万円にのぼる。

 一方、東日本大震災により震災特例法で指定地域とされている青森・岩手・宮城・福島・茨城・栃木・千葉の各県全域、新潟県十日町市・中魚沼郡津南町、長野県下水内郡栄村の土地等の評価額については、震災後の地価の下落を加味するため路線価等に「調整率」を乗じて計算することになっており、国税庁では、被災地の実情を精査した上で他省庁等と連携して算定作業を進め10月~11月には調整率を公表する予定だ。

 なお今回から、路線価の平均額を算出した上で、前年との変動率を算出していたものを国土交通省が公表している地価公示と同様に基準地点の前年との変動率を単純平均する方法を用いた方法を採っていることから、前年以前と単純比較ができないために基準地点の平均価格は公表されていない。

■『消費税をアテにしない“自律的な”介護制度見直しを』

 介護保険法改正案が6月15日、参議院で可決・成立した。内容は、1)医療との連携、2)人材確保、3)住まいの整備、4)認知症対策、5)保険者の役割強化、6)保険料上昇の緩和だが、同改正についてニッセイ基礎研究所では「消費税をアテにしない“自律的な”制度見直しを」と題するレポートを掲載、実態に即した合理的なルール設定や介護報酬改定による適切な評価の仕組み作りを訴えている。

 このなかで、前回2006年の見直しで大命題とされた介護財源の話が全くと言っていいほど出てきていないことを指摘。地域包括ケアシステムの実現、保険者の役割強化等は、間接的には介護給付費の適正化(抑制)につながる話だが、施設サービス利用者に居住費・食費の自己負担を求めた前回のような費用問題を正面から採り上げた項目が見られず、「制度の持続可能性の話はどこへ行ったのか」としている。

 その理由として、同時並行で進められている「社会保障・税一体改革」による一定程度の財源確保をアテにし過ぎていると指摘。「介護財源・制度の持続可能性は“あっち”でやってくれるから、自分達(介護保険)はケアの仕組み、サービス内容の充実に専念すればいい」ともみえてくるという。6年に1回訪れる重要な制度見直しの機会に、自らが介護財源に働きかける見直し項目を引っ込めてしまうことに疑問を呈している。

 6月20日に行われるはずだった「社会保障・税一体改革」の成案決定は案の定先送りの憂き目にあった。

万が一、本当に消費税増税が先送りされれば、介護保険制度がアテにしていた大財源はなくなり、おカネのかかる制度見直しだけが行われることになる。そういう状況では介護報酬がプラス改定となることは到底望めない。重要なのは、介護財源を介護保険のなかで考える“自律的な”制度見直しを行う努力であると主張している。

 同レポートの全文は↓
http://www.nli-research.co.jp/report/researchers_eye/2011/eye110624.html