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2011年07月05日(火)

■『教育訓練費の税額控除「廃止」のはずが「実質2年延長」に』

 教育訓練費にかかる税額控除の復活に関心が寄せられている。教育訓練費にかかる税額控除とは、中小企業が負担した教育訓練費の一定割合の税額控除を認める制度。負担した教育訓練費の額が人件費の0.15%以上なら、その教育訓練費の8%以上の税額控除が認められ、0.25%なら12%の税額控除が認められる。

 もともとは今年3月31日をもって廃止となる予定であったが、ねじれ国会や東日本大震災の影響で国会審議が滞り、他の措置法とともに「つなぎ法案」によって今年6月30日まで3ヵ月延長されていた。それが、国会で棚上げとなっていた平成23年度税制改正法案から与野党合意がなされた部分だけを切り離した新法案の成立により、平成24年3月31日まで延長されることとなったのだ。

 教育訓練費にかかる税額控除の適用関係は、「○年〇月○日までに開始する事業年度について適用」という規定ぶりであるため、「6月末まで」とされたつなぎ法によって、つなぎ期間である3ヵ月以内に事業年度が開始する会社は、実質1年延長したのと同様の効果が得られていた。

ところが、今回の改正で同控除の適用が「平成24年3月31日まで」に延長されたことから、実質2年延長したのと同じ効果が得られたことになる。

 ちなみに、教育訓練費として認められるのは、「外部講師・指導員謝金」、「外部施設等使用料」、「外部への教育研修委託費」、「外部研修受講料等の参加費」、「研修用教科書その他教材費」の5項目。

また、教育訓練費は原則として外部支出費用とされているが、子会社やグループ会社の役員(または使用人)が講師を務め、その働きに対して報酬を支払った場合や外注委託した場合には、教育訓練費に該当する。

■『消費税率10%への引上げ時期は2010年代半ば』

 政府・与党社会保障改革検討本部は6月30日、「社会保障・税一体改革案」を決定、7月1日の閣議に報告した。注目の消費税率の引上げ時期については、当初案の「2015年までに10%へ引上げ」から、「社会保障給付の規模に見合った安定財源の確保に向け、まずは、2010年代半ばまでに段階的に消費税率(国・地方)を10%まで引き上げ、当面の社会保障改革にかかる安定財源を確保する」と、具体的な実施時期を避ける表記となった。

 消費税収を主たる財源とする社会保障安定財源の確保について、国民が広く受益する社会保障の費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合うとし、社会保障給付に要する公費負担の費用を消費税収(国・地方)を主要財源として確保。今後、高齢者3経費を基本としつつ「制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する費用」に充当する分野を拡充、社会保障の安定財源確保に向け、消費税収の規模とこれらの費用の関係を踏まえ、国・地方合わせた消費税収の充実を図る。

 また、消費税収(国・地方、現行分の地方消費税を除く)は、全て国民に還元し、官の肥大化には使わない、消費税を原則社会保障の目的税とすることを法律上、会計上も明確にすることを含め、区分経理を徹底する等、その使途を明確化する(消費税収の社会保障財源化)。

さらに、将来的には社会保障給付にかかる公費全体を消費税収(国・地方)を主たる財源として安定財源を確保し、社会保障制度の一層の安定・強化につなげていく。

 具体的には、2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げ、国・地方合わせて、「機能強化」にかかる費用、高齢化の進行等により増大する費用及び基礎年金国庫負担2分の1を実現するために必要な費用、後代に付け回しをしている「機能維持」にかかる費用及び消費税率引上げに伴う社会保障支出等の増加に要する費用を賄うことにより、社会保障の安定財源確保を図る、としている。

 社会保障・税一体改革成案は↓
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/kentohonbu/pdf/230630kettei.pdf