トップページ  >  会計 >  Weekly CMC News >  Weekly CMC News バックナンバー一覧 >  バックナンバー

バックナンバー

2011年06月28日(火)

■『22年度不服申立てでの納税者救済割合はやや減少』

 国税庁・国税不服審判所は20日、平成22年度における不服申立て及び訴訟の概要をまとめた発表したが、不服申立てにおいて納税者の主張が全部または一部でも認められた割合(納税者救済割合)は、異議申立てが10.0%、審査請求が12.9%で、ともに前年に比べやや減少したことが明らかになった。

 昨年4月から今年3月までの1年間における税務署への異議申立て件数は、法人税等と徴収関係が減少したものの、その他は軒並み増加したことから、前年より6.4%多い5103件だった。処理件数は、取下げ等687件、却下628件、棄却2955件、一部敗訴399件、全部敗訴77件の合計4746件だった。

一部でも納税者の主張が認められた件数は476件で、救済割合は前年度を1.8ポイント下回る10.0%となった。

 税務署の処分を不服とした国税不服審判所への審査請求の発生件数は、相続税・贈与税、徴収関係に係る事案は増加したものの、源泉所得税、法人税等、消費税等に係る事案が減少し、前年に比べ5.2%減の3084件だった。処理件数は、取下げ等309件、却下640件、棄却2289件、一部取消326件、全部取消153件の合計3717件だった。納税者の主張が何らかの形で認められたのは479件で、救済割合は前年度を1.9ポイント下回る12.9%と4年ぶりに減少した。

 一方、審査請求を不服として訴訟となったものをみると、発生件数は前年に比べ所得税、消費税、徴収、審判所関係に係る事件が減少したものの、法人税、相続税・贈与税関係に係る事件などが増加したことから、前年に比べ3.2%の増加となる350件となった。

 終結件数は前年度を10.6%上回る354件だったが、その終結態様は、取下げ等49件、却下11件、棄却267件、一部敗訴11件、全部敗訴16件で、何らかの形で納税者の主張が認められたものが27件となり、納税者勝訴(国側敗訴)割合は前年より2.6ポイント増加の7.6%となったが、最近10年間では2番目に低い割合だ。

 同不服申立て及び訴訟の概要は↓
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2011/fufuku/index.htm

■『相続放棄の判断期間延長特例法が施行』

 東日本大震災の被災者に対しては、相続財産を放棄するかどうかの判断期間を本年11月30日まで延長できるとする特例法が、6月17日に成立し、21日に公布・施行された。6月15日に衆院法務委員長が提出、審査省略で16日に衆院可決、同日参院に送付され17日に可決・成立というスピード審議だった。

 税の場合、相続税の申告・納付は被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヵ月以内に行うことになっており、東日本大震災の被災者については、一定の納税地または特定土地等に該当するときは、期限を延長できる措置が震災特例法によりすでに手当てされている。

 一方、民法の規定では、相続放棄または限定承認(相続によって得た財産の限度で被相続人の債務を受け継ぐ)の判断を、相続の開始があったことを知った時から3ヵ月以内にしなければならず、この期間内に判断しなかったときは、単純承認(被相続人の権利と共に借金等の義務も全て引き継ぐ)したものとみなされてしまう。

このため、思わぬ借金を背負いこんでしまうケースもある。

 3ヵ月以内に判断できないときでも家庭裁判所に申し出ることにより期間の延長をできる制度もあるが、被災下でそれを求めるのは酷だし、被災地では、負債がどのくらいあるのかなど財産を調べられる状況ではないことから期間延長の特例が措置されることになった。

平成22年12月11日以後に相続の開始を知った者が対象となる。