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2011年06月21日(火)

■『23年度税制改正法案は適用関係に注意』

 平成23年度税制改正法案は、16日の衆院本会議で国税、地方税とも可決され参院に送られた。

来週前半には参院本会議で可決・成立する見通し。改正法は公布日からの施行となる。

 衆院を通過した法案は、3党合意を受けて期限切れとなる租税特別措置や創設される雇用促進税制などを当初の法案から切り離し、新たな法案として提出したものだが、租税特別措置の適用関係は、当初法案そのままではないものもあるので注意が必要だ。

 たとえば、税率を本則の22%から18%に軽減している「中小企業者等の法人税率の特例」は、当初法案では税率を15%に引き下げ平成26年3月31日まで延長するとしていたが、新法案では税率引下げがなくなっただけでなく、適用期限が24年3月31日までとなり、延長は1年にとどまった。

 一方、おそらく成立日が公布日になるものと思われるが、施行日が当初法案の4月1日から公布の日に変わった点にも注意したい。たとえば、「住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除」等では、増改築費用に関して補助金を受ける場合には、増改築費用から補助金を控除して税額控除の適用額を算出する見直しが措置されており、当初法案では施行日である23年4月1日以後に増改築等に係る契約をする場合に適用するとしていたが、新法案では公布の日以後の契約からの適用となっているので、公布日が重要になってくる。

■『平成22年度査察は248億円の脱税を把握』

 国税庁は17日、今年3月までの1年間の平成22年度の査察白書を発表したが、それによると、査察で摘発した脱税総額は前年度を約42億円下回る248億円だった。

22年度1年間に全国の国税局が査察に着手した件数は前年度を17件下回る196件で、継続事案を含む同6件増の216件を処理(検察庁への告発の可否を最終的に判断)し、うち72.2%にあたる同7件増の156件を検察庁に告発した。

 告発分1件あたり平均の脱税額は前年度に比べ3400万円減の1億3700万円と、減少に転じた。告発事件のうち、脱税額(加算税を含む)が3億円以上のものは同2件下回る15件、脱税額が5億円以上のものは前年度と同様の6件だった。

近年、脱税額3億円以上の大型事案が減少傾向にあり、22年度の脱税総額248億円は、ピークの昭和63年度(714億円)に比べ3割半ばまで減少している。

 告発分を税目別にみると、「法人税」が前年度から6件増の90件で全体の57%を、脱税総額では同33.6%減ながら約101億円で47%を占めた。相続税は過去5年間で比較すると告発件数が最多の9件、約55億円となったほか、所得税は横ばいの36件、約36億円、消費税は1件増の19件、約16億円となった。

 告発件数の多かった業種・取引(5件以上)は、昨年度に引き続き、都市部における地価高騰の影響を受けた「不動産業」が13件で最多、次いで「建設業」と「運送業」がともに11件、「商品・株式取引」が10件、「人材派遣業」が5件で続いた。

平成22年度の特色として、技能習得を目的とした外国人研修生を日本企業にあっ旋する「外国人研修生受入事業」や過払金返還請求等の業務を行う「認定司法書士」の告発があった。

 また、脱税の手段・方法について、平成22年度に告発の多かった不動産業を始め建設業や運送業では、架空経費を計上するものが多く見受けられたという。その他では、消費税の申告において、課税仕入れに該当しない人件費を課税仕入れとなる外注費に科目仮装するものや、国際取引を利用した事案として、タックスヘイブンに関係法人を設立して、架空の外注費を計上していたものなどがあった。

 同査察白書の概要は↓
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2011/sasatsu/index.htm