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2011年05月17日(火)

■『中企庁が「中小企業向け支援策ガイドブックver.03」公表』

 政府は、平成23年度補正予算により、災害からの復旧を目指す中小企業者に対しあらゆる角度からの支援策を講じているが、中小企業庁はこのほど、「中小企業向け支援策ガイドブックver.03」を作成、公表した。

この中で、税制面について青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県に納税地を有する納税者に対し、全税目の申告・納付等の期限延長が行われているのに加え、中小企業者に対する各種特例措置を紹介している。

 まず「被災事業用資産の損失の特例(所得税、個人住民税、個人事業税)」として、平成22年分所得の計算上、被災事業用資産の損失の必要経費への算入が可能となるとともに、被災事業用資産による純損失の5年間(現行3年間)の繰り越し、また、青色申告者については、22年分所得で純損失が生じた場合には、21年分所得への繰戻し還付が認められる。

法人の場合は、震災損失額の全額について2年間に遡って繰戻し還付ができる。

 また、「被災代替資産等の特別償却(所得税、法人税、事業税、住民税)」として平成23年3月11日から28年3月10日までの間に、

1)被災した資産(建物、構築物、機械装置、船舶、航空機、車両)の代替として取得する資産、

2)被災区域内において取得する資産(建物、構築物、機械装置)について、それぞれの資産に応じて特別償却が可能となる。また、買換え車両に係る課税の免除(自動車重量税、自動車取得税等)等もある。

 さらに、「中小企業経営承継円滑化法に基づく申請書等の期限の延長」も講じられている。

災害により、中小企業経営承継円滑化法に基づく申請書・報告書(非上場株式等についての相続税、贈与税の納税猶予の前提となる認定申請、同認定に係る年次報告・随時報告・臨時報告・合併報告・株式交換等報告、同認定に係る贈与者が死亡した場合の確認申請等)が、期限内に提出できない場合、その期限が延長されている。

 同ガイドブックの全容は↓
http://www.chusho.meti.go.jp/earthquake2011/download/EqGuidebook-ver3.pdf

■『23年度税制改正法案の修正避けられず』

 平成23年度の国税関係の改正法案である所得税法等改正法案の衆院財務金融委員会での審議は、東日本大震災以後、3月25日に行われただけで4月は一度も行われず、5月に入っても12日現在まだ行われていない。

 そんななか、民主・自民・公明の3党が、第一次補正予算に関連して4月29日に合意した文書の中に税制改正法案の扱いが記述された。3党合意文書では、「子どもに対する手当の制度的なあり方や高速道路料金割引制度をはじめとする歳出の見直し及び法人税減税等を含む平成23年度税制改正法案の扱いについて、各党で早急に検討を進める」との文言が盛り込まれた。

 5月11日の衆院財務金融委員会。年度改正は議題にはなかったが、佐々木憲昭議員(共産)は、3党合意文書を取り上げて、これは提出している法案を撤回するということか、また、法人税減税を行わないということかと質問。

これに対し野田佳彦財務大臣は、「撤回が前提ということでは必ずしもないと思う。検討していただいた中で対応していきたい」、また、「公党間の合意なので予断を与えるようなコメントはできない」と答弁している。

 いずれにしても、合意文書を受け、法人税減税を中心とする修正は避けられない見通しだ。