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2010年12月21日(火)

■『納税者権利憲章は平成23年中に準備、24年1月1日公表』

 平成23年度税制改正における納税環境整備の一環として議論されてきた「納税者権利憲章」の制定は、23年度中に準備を進めた上、24年1月1日に公表されることとなった。

国税の税務執行については、行政手続法の適用が除外され、国税通則法によって納税の義務という側面からのみ規定されてきたが、国税通則法を改正し、税務行政において納税者の権利利益の保護を図る。

 具体的には、
1)税務調査における事前通知(通知対象者、開始日時・場所・目的・対象税目・課税期間等の通知内容、通知方法などを規定)、
2)税務職員による質問検査権(所得税法、法人税法、酒税法、たばこ税法、揮発油税法、印紙税法などの各税法の関連規定を集約)、
3)税務調査終了後における調査内容の説明(更正・決定等すべきと認められる場合について、調査結果(非違の内容、金額、理由)等を盛り込む。

 また、「税務調査において申告内容に問題がある場合の修正申告等の勧奨」、「税務調査において納税者から提出された物件の預かり・返還等に関する手続」、「更正の請求における『事実を証明する書類』の添付の義務化」、「内容虚偽の更正の請求書の提出に対する処罰規定」、「税務調査における終了通知」、「更正の請求期間の延長」、「処分の理由附記」等も含め、平易に表現するとしている。

 さらに「憲章」に記載すべき項目として、
1)納税者の自発的な申告・納税をサポートするため、納税者に提供される各種サービス、
2)税務手続の全体像、個々の税務手続に係る納税者の権利利益や納税者・国税庁に求められる役割・行動、
3)納税者が国税庁の処分に不服がある場合の救済手続、税務行政全般に関する苦情等への対応、
4)国税庁の使命と税務職員の行動規範」を挙げている。


「憲章」は、国税庁長官が作成し、公表する。


 この件の詳細は↓

http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/22zen20kai.html

■『海外資産関連事案426件から319億円の相続申告漏れを把握』

 国税庁の平成21事務年度(21年7月~22年6月)相続税調査事績によると、調査した1万3863件(対前年比1.8%減)のうち1万1748件(同2.2%減)から3995億円(同2.5%減)の申告漏れ課税価格を把握、加算税を含めた追徴税額は856億円(同8.0%減)だったことがわかった。1件当たりの申告漏れ課税価格は3400万円(同0.3%減)。

 申告漏れ1万1748件のうち、仮装・隠ぺい等による重加算税賦課件数は1970件(同4.0%減)、その重加算税賦課対象課税価格は698億円(同10.6%減) で、重加算税賦課割合は16.8%だった。

 一方、資産運用の国際化等により被相続人・相続人が海外に居住していたり、被相続人が海外資産を持っているケースなどが増えていることから、近年、国税当局では適正・公平な課税のため調査を強化しており、同年度も過去最高となる531件の海外資産関連事案に調査を実施した結果、426件(うち海外資産85件)から319億円(同91億円)の申告漏れ課税価格を把握している。

 1件当たりでみると、7477万円(同1億661万円)で相続税調査全体の平均額よりかなり高く、特に海外資産のみでは1億円を超えており、“海外資産は見つかりにくい”と安易に考える悪質な納税者が多いことがうかがえる。