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2010年11月24日(水)

■『独法や特別会計にもメス入れ税金の無駄遣い過去最高額』

政府の事業仕分けの第3弾が行われているが、国の機関と国が2分の1以上出資する法人などの決算をチェックし、予算通りに執行されていないケースの把握や税金の使途が効率的になるよう制度の変更、会計経理の改善を求める会計検査院の平成21年度の決算検査報告では、不正経理や無駄遣い、有効活用されていない基金など986件を指摘、指摘額は総額で1兆7904億8354万円にのぼっている。

 前年度に比べると、件数が37.5%増えている以上に指摘額が657.2%も大幅増加し過去最高だった昨年度を大きく更新しているが、これは独立行政法人の利益剰余金や国の特別会計について1兆円を優に超える指摘を行ったことが要因。

 国税庁関係では、113税務署において納税者214人から税金を徴収するに当たり、徴収額が不足していたものが205事項4億9439万円、徴収額が過大だったものが9事項2149万円把握されており、過不足額は合計5億1588万円。前年度の10億2466万円に比べ約半分となっている。

 徴収の過不足を税目別にみると、「法人税」が129事項(うち徴収過大4事項)でもっとも多く、次いで「申告所得税」59事項(同3事項)、「相続・贈与税」13事項(同2事項)、「消費税」9事項、「源泉所得税」4事項。ちなみに、これらの徴収不足額及び徴収過大額については、会計検査院の指摘後、すべて徴収決定または支払決定の措置が執られている。

 また、会計検査院では、所得税の確定申告書の申告審理に当たり、税込経理を行っている納税者が消費税の還付金等を不動産所得等の総収入金額に算入しているかについて、各税務署で作成していた消費税還付申告者名簿を活用しなかったことから、全国34税務署の個人課税部門において、納税者43人に消費税の還付金等の収入があること及び消費税の還付金等が不動産所得等の総収入金額に算入されていないことの確認が不十分となり、8499万円が徴収不足となっていたとして改善させている。


■『金融所得課税方式の変更で個人投資家の証券離れも』

 政府税制調査会の平成23年度税制改正の審議では、上場株式等の配当及び譲渡益にかかる10%の軽減税率を適用期限である来年末で廃止することや、少額の上場株式等投資非課税措置として日本版ISAの創設などが大きな議題の一つとして話し合われており、再来年実施予定の金融所得課税の一体化に向けた動きが進んでいるが、日本証券業協会はこのほど、金融所得の課税方法に関わる調査結果を公表した。

9月下旬から10月上旬にかけて実施された今回の調査(全国20歳以上の証券保有者1385人が回答)によると、課税方法については、「現行の分離課税の継続を希望」しているとの回答が58.8%と6割弱を占め、「総合課税への変更を希望」している者は17.6%、残りが「わからない」などとなっている。分離課税の希望理由(複数回答)をみると、「源泉徴収ができる」が79.5%ともっとも高く、以下、「金融商品から生じる損益を管理しやすい」57.2%、「金融所得が社会保険料等に影響しない」42.0%の順で、「総合課税だと確定申告が必要」との回答は24.4%と意外に多くない。一方、総合課税を希望する理由としては、「損失を他の所得と合算すればメリット」を挙げる回答が84.5%と5人に4人以上の割合となり、特に女性で高い傾向がみられる。

 また、総合課税方式に変更された場合、分離課税継続を希望している人の65.9%が「投資に慎重となる」、「投資額を縮小」と答えたほか、1割近い9.4%の人が「投資自体を中止する」と回答しており、課税方法の変更によっては個人投資家を中心に証券離れも懸念される結果が出ている。