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2010年09月21日(火)

■『ペイオフによる損失は雑損控除の対象にならず』

 日本振興銀行の破綻を受け、預金保険機構は昭和46年の制度創設後初となるペイオフを実施した。

金融機関が破綻したときに預金を保護する制度であるペイオフは、金融不安を背景に平成8年に全額保護の特例措置(ペイオフ凍結)が設けられた後、平成14年に一部、17年には全面的に凍結解除となっていた。

 ペイオフにより保護されるのは、当座預金など決済用預金の場合は全額だが、普通預金や定期預金などの場合は元本1千万円とその利息まで。

これを超える部分の預金は保護の対象外。ただし、破たんした金融機関の財産状況に応じて弁済される規定にはなっている。

 ペイオフによる損失は、法人の場合は損金になるのに対し個人の場合は控除されない。

雑損控除の適用が考えられるものの、現行では、地震や風水害などの自然災害、火災・火薬類の爆発など人為的災害や、盗難、横領の場合等が雑損控除の対象とされ、詐欺や恐喝による損害と同様、ペイオフは適用対象外。

預金した責任は預金者にあるとの「自己責任」の考え方が対象外とする理由のようだ。

 日本税理士会連合会では、ペイオフによる損失を雑損控除の対象に加えるべきとの要望を、かつて税制改正建議書に載せたこともあったが、実現しなかった。


■『子ども手当全額支給や各種控除廃止等の38%が所得増と試算』

 民主党代表選が終り菅首相の続投が決まったが、民主党の昨年8月の衆院選挙での政権公約(マニュフェスト)通りに1)子ども手当や高校授業料無償化、2)扶養控除や配偶者控除、配偶者特別控除を廃止等した場合、世帯総数の4割近くが所得純増となるものの、17歳以下の子どもがいない55歳~64歳を中心に約2割の世帯が負担増になることが内閣府の試算で明らかになった。

 試算は、子ども手当の全額支給で年間約5兆4800億円、高校無償化(私学補助込)で6800億円が必要と推計する一方、扶養控除等の廃止と老年者控除の復活等で1兆2000億円、児童手当廃止で9500億円がねん出され、残りを租税特別措置法の見直し及び財政における無駄の排除で補うとする民主党案を基に三菱総合研究所が算出。

 これによると、マニュフェスト通りに施策が進むと世帯総数の38%で所得が増える一方、19%で負担が増加するとしている。

しかし、現行のまま子ども手当が半額支給(月1万3000円)となると、所得純増となる世帯は35%、所得増減なし世帯は43%、負担純増世帯は22%と、所得純増世帯及び負担純増世帯でプラマイ3ポイント変化する。

 また、高校卒業前(17歳以下)の子どもが1人の場合は18万円、2人の場合は41万円年間で所得が増えるなど対象となる子どものいるほとんどの世帯で所得増となるが、子ども手当が半額の場合は1人の世帯ではその割合が76%に低下し、24%で所得が減少するとしている。

 一方、世帯総数の75%を占める17歳以下の子どもがいない世帯では、所得の「増減なし」57%、「負担増」25%、「所得増」18%となり、所得が増加する世帯は、その大部分を“老年者控除復活”の恩恵を受ける世帯主年齢65歳以上の世帯が占めるとしている。

 この件の詳細は↓

http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis250/e_dis245.pdf

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