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2010年04月27日(火)

■『子会社整理にも法人税課税』

 政府系金融機関のセーフティネット貸付けや中小企業等金融円滑化法の施行などが功を奏し、企業倒産件数は微妙に減少してきた。 東京商工リサーチの発表によると、平成21年度の企業倒産件数は1万4732件で、前年度から1414件、約8.7%減となっている。

 しかし、そうはいってもデフレ脱却の兆しは一向に見えてこず、いつ倒産件数が増加に転じてもおかしくない状況。 子会社の経営が立ち行かなくなっている企業グループも少なくないようだ。 この場合、「解散」というのもひとつの選択肢となるが、平成22年度税制改正では、この「子会社の解散」について大きな改正が実施された。

 これまでは、子会社を解散に際して含み益のある資産を売却する場合、それが解散の前か後かで課税関係が大きく異なっていた。

解散前に資産の売却を行った場合には、売却益が出れば法人税の課税対象。解散後に資産を売却した場合には、その所得は「清算所得」となり、売却益から債務を弁済し、そこから資本金等の金額と利益積立金額を控除した残余金が残らない限り、法人税の課税関係は生じなかった。

つまり、解散後に資産を売却するほうが有利になるケースがあったわけだ。

 同22年度税制改正では、この「清算所得課税制度」が廃止された。このため、子会社の解散後に行われた資産の売却益についても、通常の法人税が課されることとなった。

適用は同22年10月1日から。なお、同制度廃止にともない期限切れ欠損金の損金算入制度を整備する等の所要の措置が講じられることになっている。

■『金融庁、「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」を公表』

 昨年6月の「中間報告」公表を契機として、国際会計基準(IFRS)が上場会社に強制適用されることは間違いないとの観測もあり、メディアや関係者の関心はヒートアップ。 様々な情報が乱れ飛び、中には、コンサルティング会社や監査人から早急な準備の必要性を説かれ、対応に苦慮している現場もある。

 このようなIFRSを巡る“混乱”に鑑み、金融庁は4月23日、「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」に対する見解を公表する。 同誤解は、「全般的事項」と「個別的事項」の2本立て。

 全般的事項では「全面的なITシステムの見直しが必要か」、「監査人の権限が強くなるのではないか」、「財務諸表は英語でも作成する必要があるのか」などを、個別的事項では「徹底した時価主義か」、「出荷基準が使えなくなるのか」、「現行の定率法が全く使えなくなるのではないか」など会計・開示面中心の事案をQ(誤解)&A(実際)形式で解説している。

 例えば、「監査人の権限が強くなる~」については、「誤解:IFRSになると、プリンシプル・ベース(原則主義)になるので、これまで以上に会計監査人の言うとおりにしなければ監査意見をもらえなくなる。」→「実際:IFRSになったからといって、会計監査人の権限が強くなるわけではない。」。

さらに、「プリンシプル・ベースにおいては、企業自らが策定する会計基準改訂への対応方針など、IFRSによる財務報告についての適切な体制整備がより重要であり、会計監査人が会計処理の考え方を指示するものではない。」との補足もある。

 一昨年、適用前の混乱を“鎮静”化させるために公表された「内部統制報告制度に関する11の誤解」と同じような当局の思惑はいかに。

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