トップページ  >  会計 >  Weekly CMC News >  Weekly CMC News バックナンバー一覧 >  バックナンバー

バックナンバー

2010年01月26日(火)

■『定期金の権利評価見直しで生保節税に打撃』

 生命保険を利用した相続税の節税策がまたひとつ封じられることが確実となった。 これは、平成22年度税制改正大綱に盛り込まれた「定期金に関する権利の評価の見直し」によるもの。

 定期金(年金)を受け取る権利を取得した場合の相続税評価は、相続税法第24条に定められている。 定期金給付事由が発生している有期の定期金については、その残存期間に受けるべき給付総額に20%~70%の割合を乗じた金額。 無期定期金については、1年間に受けるべき金額の15倍に相当する金額。終身定期金については、1年間に受けるべき金額に受給権者の権利取得時の年齢に応じて1倍~11倍の倍数を乗じた金額、となっている。

 個人年金保険など年金形式で受け取る生命保険金もこの24条によって評価することとされているが、この評価割合等は昭和25年当時の金利水準・平均寿命などを勘案して定められたもので、実際の年金受取額とは大きく乖離しており、これを利用した節税商品が多数出回った。

 たとえば、1億円の財産を現金で相続した場合の評価は額面どおり1億円だが、35年超の年金形式で受け取る個人年金保険の場合、受取り総額が1億円でも相続税評価額は2千万円。国税庁ではかねてよりこの「乖離」を利用した節税商品の横行を問題視しており、22年度税制改正大綱にようやくその対抗策が盛り込まれた。

 大綱によると、給付事由が発生している定期金に関する権利の評価額は、
(イ)解約返戻金相当額、
(ロ)定期金に代えて一時金の給付を受けることができる場合には一時金相当額、
(ハ)予定利率等を基に算出した金額――
のうちいずれか多い金額。給付事由が発生していない定期金に関する権利の評価額は、原則として解約返戻金相当額とされる。

 改正の適用は、早いもので平成22年4月1日以後の相続等により取得する定期金から。
これにより相続税法第24条を利用した生保節税は封じられることになる。



■『オリンピックメダリストへの報奨金非課税交付団体を拡大』

 カナダのバンクーバーで開かれる冬季オリンピックが2月12日から始まる。メダルを期待できる有望な日本選手もいて楽しみだ。
ところで、選手がメダルを獲得した場合に、日本オリンピック委員会(JOC)から選手に渡される報奨金は非課税になっている。

 この非課税措置は、オリンピックやパラリンピックで、特に優秀な成績を収めた者を表彰するものとしてJOCまたは日本障害者スポーツ協会が選手に交付する金品で、財務大臣が指定するものについては所得税を課さないとする租税特別措置法(41条の8)の規定によるもの。

 ただし、交付団体が両団体に限られていることから対象を拡大するため、平成22年度税制改正では、オリンピックの成績優秀者に対する国内の各競技統括団体からの報奨金についても、1位300万円、2位200万円、3位100万円までの部分を非課税とする措置が設けられる。

非課税措置の適用対象となる各競技統括団体は、文部科学大臣が財務大臣と協議して指定することになる。

 また、この措置は、租税特別措置法に規定するのではなく、現行の租税特別措置法の非課税規定とともに所得税法(9条)に規定され、平成22年分の所得税から適用される。

これに伴い、地方税でも23年分以後の個人住民税から適用されることになる。