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2009年12月01日(火)

■『経産省、22年度改正でグループ法人税制の整備等を要望』

 経済産業省は、平成22年度税制改正に向けて、グループ法人税制の整備や連結納税制度の見直しなどを要望している。

20日に開かれた税制調査会に提出した「平成22年度税制改正要望評価結果に対する意見等」によると、100%子会社からの受取配当については、負債利子を控除せず、受取配当の全額を益金不算入とすることを求めた。

グループ経営が広がる中、現行の税制では、連結納税を採用していない企業グループの親会社が100%子会社から配当を受け取った場合、一部を益金に算入する必要があるが、グループ内の資金移動を円滑にし企業活動の活性化を促す目的から税制の見直しを求めたもの。米英などでは100%子会社から親会社の配当は全額課税されないことから、国際競争力を高める狙いもある。

 そのほか、100%グループ法人間の資本関連取引については、1)グループ子会社からの現物配当(残余財産の分配その他のみなし配当の場合を含む)について、その譲渡損益の計上を繰り延べる、2)グループ法人株式を発行法人に対して譲渡する場合には、そのグループ法人株式の譲渡損益を計上しない、3)グループ法人間のいわゆる無対価組織再編について、その処理方法等を明確化する、などの見直し案を示している。

 また、グループ法人間で資産(固定資産、土地等、金銭債権、有価証券または繰延資産)の移転を行ったことにより生ずる譲渡損益を繰り延べ、グループ内での資産譲渡には課税しない。このように、グループ法人間の課税を軽減する一方で、現行では、大企業の100%子会社でも適用される中小企業向け特例について、親会社の資本金等の規模も判定要素とし、大企業の100%子会社は中小特例の適用対象から外すことも検討する。

 連結納税制度については、連結納税制度の適用開始前に生じた欠損金や連結納税グループ加入前に生じた欠損金について、その法人の個別所得の範囲を限度として繰越控除の対象とすることを求めた。そのほか、連結納税グループ内の寄附金については益金に算入しないことや、単体納税におけるグループ法人間の寄附金についても同様の取扱いを検討する、などの見直し案を示している。

■『政府税調が消費税“自販機節税”の規制検討』

 自動販売機を利用した消費税節税の裏技に、遂に規制の網がかかりそうだ。政府税制調査会はこのほど、「然るべき対処」を求めた会計検査院の要望を受け、今年度の検討課題に「消費税の仕入控除税額の調整措置の回避事例への対処」を盛り込んだ。

 具遺体的には、「非課税売上げ(家賃収入等)に対応する資産(賃貸マンション等)の取得に係る消費税額につき、事業者免税点制度等の中小事業者の特例措置の適用により、取得時の過大な仕入控除税額を減額調整する措置を免れている事態への対処を行う」というもの。

 消費税は、売上げにかかった消費税から仕入れにかかった消費税を控除して納める仕組み(仕入税額控除)だが、仕入れにかかった消費税の方が多ければその分は還付される。しかし、賃貸住宅の家賃は非課税売上となるため、建築費など仕入れにかかった消費税の還付は通常なら受けられない。

 そこで登場するのが「自販機節税」だ。清涼飲料水などの自動販売機を賃貸住宅の敷地内に設置して少額の課税売上げを作ることで、仕入税額控除が可能になり、仕入にかかった消費税の還付が受けられるという手法である。

 仕入税額控除ができる税額は原則として課税売上げに対応する部分の消費税のみ。しかし課税売上げ割合が95%以上の場合は、その課税期間中の課税売上げにかかる消費税から、その課税期間中の課税仕入れにかかる消費税の全額が控除できる。

 このため、たとえば賃貸住宅を建築して翌年から賃貸を開始した場合、年内に自動販売機の設置などにより少額の課税売上げを作っておくことで、仕入れにかかった消費税の全額が控除できることになり、“納め過ぎた消費税”の還付が受けられるというわけだ。

 この裏技については「課税の公平性が著しく損なわれている」として会計検査院が然るべき措置を要請していたが、政府税調の検討課題に上ったことで議論は急速に具体化する方向。近いうちに何らかの形で規制の網がかかることは間違いなさそうだ。