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2009年11月10日(火)

■『高額所得者の給与所得控除見直しへ』

 個人所得税の負担軽減について「控除から手当へ」の流れが加速するなか、今度は特定扶養控除と給与所得控除を見直す動きが具体化しそうだ。

これは、このほど行われた政府税制調査会(第4回)のなかで取り上げられたもの。

 個人所得税いついては、近年、控除拡大などによる負担軽減が行われてきた。 最高税率も昭和61年には70%(15段階税率)だったものが、現在では40%(6段階税率)にまで緩和されている。 その結果、納税者の約8割が限界税率10%以下の低負担者となっており、財源の調達機能が低下してきているという現状がある。

 こうした現状について、古本伸一郎財務大臣政務官は「 控除から手当へという原則があるなか、特定扶養控除は現在の水準でいいのか」と発言。 民主党が、「控除から手当へ」の対象外としている特定扶養控除の存在意義について、あえて苦言を呈した。

 特定扶養控除は、教育費のかかる高校生以上(16歳以上23歳未満)の子どもがいる場合、1人につき63万円を所得控除するもの。 しかし、民主党が主張している公立高校の授業料無償化は実質「手当」の性質が強いため、その導入に際して「控除」を残したままでよいのかというわけだ。

 一方、峰崎直樹財務副大臣は、「どんなに所得が高くても控除できる青天井の給与所得控除には上限を設けたほうがいいと考えている」と発言。 具体化に向け日本商工会議所や日本税理士会連合会などに意見を求めた。 給与所得控除の上限設定についてはこれらの団体からも要望が出されており、高額所得者への風当たりはますます強くなりそうだ。

■『法人の申告漏れ、前年比18%の大幅減の1兆3255億円』

 国税庁が4日に公表した平成20事務年度(20/7~21/6)における法人税調査事績によると、大口・悪質な不正計算が想定されるなど調査必要度の高い14万6千法人(前年比0.9%減)を実地調査した結果、このうち10万6千件(同2.2%減)から前年度に比べ18.5%減と大幅減少の総額1兆3255億円の申告漏れを把握した。

 申告漏れ総額は2年連続の減少となり、景気悪化で法人所得が落ち込んだことなどから、昭和61事務年度(1兆2256億円)以来22年ぶりの低水準となった。 減少率も平成11事務年度(34.2%)に次ぐ過去2番目の大きさとなった。 調査による追徴税額は、加算税額516億円を含む3272億円(前年比16.5%減)にのぼる。1件あたりの申告漏れは911万円(同17.7%減)となる。

 また、調査した21.5%(前年比0.2ポイント減)にあたる3万1千件(同1.8%減)が故意に所得を仮装・隠ぺいするなどの不正計算を行っており、その不正脱漏所得は4195億円(同1.7%減)だった。 1件あたりの不正脱漏所得は、前年度比0.1%増の1338万円と微増ながら6年ぶりに増加した。

 不正を業種別(調査件数350件以上)にみると、不正発見割合の高い10業種では、「バー・クラブ」が56.1%で7年連続のワースト1位となった。 次いでこれも常連の「パチンコ」(46.4%)が続き、この2業種は6年連続でワースト1、2位となっている。 以下、「廃棄物処理」(37.0%)、「再生資源卸売」(34.3%)、「構築用金属製品製造」(33.9%)と続く。

 一方、1件あたりの不正脱漏所得金額が大きい10業種では、前年4位の「パチンコ」が5364万円でトップ、次いで前年1位の「建売、土地売買」(3063万円)、3、4、5位はすべて前年ランク外の「貿易」(2798万円)、「電気・通信機械器具卸売」(2701万円)、「鉄鋼卸売」(2432万円)。

不正発見割合でワースト1位の「バー・クラブ」は、1102万円と相対的に少なく、高額10業種に入っていない。