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2009年10月27日(火) 更新

■『消費税の不適切還付に会計検査院が物申す』

 消費税の不適切な還付手法が問題視されている。会計検査院はこのほど、本来なら還付されない賃貸マンションやアパートの建設費にかかった消費税を、敷地内に自動販売機などを設置するなどの方法で還付させる手法が横行しているとして、財務省に然るべき対応を求めた。

 消費税は、売上げ時に預かった消費税から、仕入れ時に支払った消費税を控除した残額を納める仕組み。仕入れにかかった消費税の方が多ければその分が還付されるが、賃貸住宅の家賃は非課税であるため、建築費などの仕入れにかかった消費税は通常なら還付されない。

 そこで考案されたのが、仕入税額控除による還付を受けるために清涼飲料水などの自動販売機を賃貸住宅の敷地内に設置し、「少額の課税売上げを作る」という先の手法だ。

 仕入税額控除の計算上、売上げにかかった消費税から控除できる消費税は、課税売上げに対応する部分のみとされているが、課税売上割合が95%以上の場合は、その課税期間中の課税売上げに係る消費税額から、その課税期間中の課税仕入れに係る消費税額の全額が控除できる(95%ルール)。

 このため、たとえば賃貸住宅を建築して12月完成(引渡し)、翌年1月から賃貸開始(入居)とした場合、年内に敷地内に自動販売機を設置するなどして少額の課税売上げを作っておくことで、この「95%ルール」によって仕入れにかかった消費税の全額が控除できるようになり、本来なら受けられない還付が実現することになる。

 会計検査院のサンプル調査によると、同様の手口で消費税の還付を受けているケースは平成18年度分申告だけで126件、合計6億円超にのぼるという。

こうした状況について会計検査院は「賃貸マンション等の取得に係る消費税額を仕入税額控除していない事業者や消費税額の調整を行っている事業者との間で公平性が著しく損なわれている」とし、財務省に対して、賃貸マンション等の取得に係る消費税額のうち非課税売上げである家賃収入に対応する部分の額が適切に納付されることとなるための措置を講ずるよう要請した。

■『新型インフル予防接種等に係る非課税措置で税調審議』

 10月20日に開かれた政府税制調査会の平成21年度第2回会合で長浜博行厚生労働副大臣は、年内に実施することを予定している厚生労働省所管の2つの施策に対する非課税措置を、「通常審議に先立ち御審議いただきたい事項」として示した。

一つは、厚労省では「新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法案(仮称)」を臨時国会に提出し、年内施行を予定していることを踏まえ、新型インフルエンザの予防接種による健康被害を受けた者に支給される金銭に関して、所得税が課されないこと及び同法案に基づく医療を受ける者が、その医療費に関して消費税を課されないこと等を内容とする要望。

 もう一つは、生活保護費については所得税・住民税が非課税とされているが、告示改正により母子加算を年内に復活することから、母子加算に係る生活保護費についても所得税が課されないこと及び母子加算に係る生活保護費に対する差押えを禁止すること等の要望した。

 政府税制調査会では、年末の答申に向け来年度税制改正を審議するが、2つの施策がともに年内の実施であることから、これに先立つ審議を要請したもの。