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2009年10月06日(火)

■『創業者としての功績を考慮すれば最終報酬月額は妥当と判断』

 平成18年改正前の役員報酬及び最終報酬月額に基づく死亡退職金が不相当に高額か否かが争われた事件で大分地裁(金光健二裁判長)は、役員報酬については創業者としての功績を重視して不相当に高額とはいえないと認定したものの、退職金については功績倍率3.5を超える部分は不相当に高額と認定、更正処分の一部を取り消す判決を言い渡した。

 この事件は、一般貨物自動車運送業及び不動産賃貸業を営む同族会社の代表者(創業者)の死亡に伴い、死亡保険金を原資に最終報酬月額に功績倍率3.5に基づく退職金と慰労金等を支給して、その支給額を損金に算入して申告したところ、原処分庁が役員報酬・役員退職金を不相当に高額と認定、法人税の更正処分等をしてきたため、同族法人側がその一部取消しを求めて提訴した事案だ。

 つまり原処分庁は、役員の死亡直前に報酬額を過去に支払っていた金額に引き上げたことに注目、入退院を繰り返していた代表者の役員報酬の増額には合理的な理由がないという認定から、否認してきたわけだ。

 これに対して判決は、役員報酬の増額については比較法人よりも業績が良いこと、職務復帰の可能性のないことが不明だったこと、さらに創業者としての功績を踏まえれば、比準報酬月額から僅か1割程度高いだけであり、不相当に高額ではないと判断。一方、死亡退職金については、平均功績倍率に基づく算出には合理性があると指摘した。

 しかし、比較法人の業績と比較した原告法人の業績、創業者としての功績を考慮しても、審判所が原告法人の採用した功績倍率3.5を近似値として相当していることを踏まえ、同功績倍率を超える部分は不相当に高額と判断、更正処分等の一部を取り消す判決を言い渡している。

(2009.02.26 大分地裁判決、平成18年(行ウ)第8号)

■『サラリーマン・OLの平均給与は過去最大の7.6万円マイナス』

 国税庁の「平成20年分民間給与実態統計調査」によると、平成20年1月から12月までの1年間を通じて勤務した給与所得者は4587万人(対前年比1.0%増)、その給与総額は197兆670億円(同0.8%減)で、所得者数は2年連続して増加したものの、燃料・原料高や世界同時不況といった影響からの景気低迷を受けて給与総額は前年分の1.8%増加から一気に2.6ポイント下がり再びマイナス成長となった。

 これを受けて、給与所得者の平均給与も調査開始以来最大の下げ幅となる7万6千円減の429.6万円(男性532.5万円、女性271万円)とサラリーマンやOLには厳しい数字となっている。給与の内訳では、平均給料・手当365万円(男性449万円、女性235.6万円)、平均賞与64.6万円(男性83.5万円、女性35.5万円)で、前年分に比べ給料・手当の1.0%減少に対し賞与は6.0%も大きく減っており、ここでも景気の悪さが伺える。

 業種別の平均給与をみると、今回の調査から平成19年11月の日本産業分類の改定に伴う変更が行われた結果、高い順では「電気・ガス・熱供給・水道」の675万円、「金融業、保険業」649万円で、最低は「宿泊業、飲食サービス業」250万円。

 給与所得者数4587万人のうち、源泉徴収により所得税を納税している者は、前年より1.1%減少の3837万人で、その割合は83.6%だった。また、所得税額は税制改正による大きな見直しがなかったことや税源移譲の影響が一段落したことなどより前年分より2023億円(2.3%)少ない8兆9630億円となっている。




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