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2009年09月15日(火)

■『遺産取得課税への転換による増収は社会保障の財源に』

 相続税の課税方式の転換策としてかねてより俎上に上がっていた「遺産課税方式」が、いよいよ導入されそうだ。民主党が推進する相続税改革では、「富の一部を社会に還元する考え方に立つ“遺産課税方式”への転換を検討する」としている。

 現行の「法定相続分課税方式」は、法定相続人数をもとに相続税の総額を算出し、それを実際の相続分に応じ按分して課税する方法。

累進税率の緩和を狙った仮装分割への対応や、分割困難な資産相続への配慮といった観点に立っているが、

1)他の相続人が取得したすべての財産を把握しなければ税額計算できない、
2)取得した財産が同額でも相続人数によって税額が異なる場合がある、
3)居住や事業の継続に配慮した特例措置により無関係な共同相続人の税負担まで緩和される――など不合理な点も多い。

 一方「遺産取得課税方式」は、各相続人が実際に取得した相続財産に対して個別に課税する方法。取得額に応じた累進税率を適用するため担税力に応じた課税ができる。

今年の税制改正で導入が予定されていたが、納税者によっては増税になるため、近づく総選挙を意識した自民党が「景気対策優先」として今年の税制改正での導入を急きょ見送った経緯がある。

 民主党税制調査会の税制抜本改革アクションプログラムによると、「相続財産は社会の存在を前提に形成されたものであり、また、その一部は社会保障給付が反映されているとも考えられる。

格差拡大を抑制する観点からは、このように形成された相続財産の一部を社会に還元されることが適当であり、その意味では相続人が資産等を得た時点で課税するのではなく、遺産そのものに課税することが適切」とのこと。

 これによる税収は社会保障の財源とする考えで、組閣後早々に展開するものとみられる具体化に向けた議論に注目が集まる。

■『平成25年度から公務員の定年を段階的に引上げ』

 公務員の高齢期の雇用確保の在り方を検討してきた人事院の「公務員の高齢期の雇用問題に関する研究会」(座長/清家篤慶応義塾塾長)がこのほど公表した最終報告では、総給与費の増加を抑制するような給与制度上の措置、組織活力と公務能率を確保するための方策等を講じながら、平成25年度から段階的に定年年齢を65歳に引き上げることを提言している。

 年金受給は、民間はもちろん、公務員にとっても重要な問題。公務員の場合の定年年齢は60歳なので、年金受給開始年齢の引上げにより65歳までの間の収入に不安が生じてしまうからだ。

 また、定年年齢の引上げは、天下りの根絶とも関連する。政権を獲得した民主党は、マニフェストで、天下りの背景となっている早期退職勧奨を禁止することをうたっている。

 すでに政府は早期退職勧奨の是正に取り組み、平成15年から5年かけて各省庁の幹部の勧奨退職年齢を3歳以上引き上げた結果、たとえば財務省の場合、53.9歳だった平均勧奨退職年齢が現在は56.9歳になっているが、民主党の提案により、早期退職勧奨制度自体がなくなる可能性も出てきた。




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